君のオリモノはレモンの匂い
8月14日(日)、劇団ゴキブリコンビナートの本公演、「君のオリモノはレモンの匂い」を見てきた。
危険、きつい、汚いの3K(時には臭いも含めた4K)劇団としてその筋では有名な劇団である。以前blogにも書いた、見世物小屋の蛇女のセロトニン瘍子、ライブパフォーマーの病気マンといった方々が所属している。
インディーレーベルいぬん堂さんのライブでパフォーマンスを見て興味を持ち、去年の公演「ナラク」で俺は一気にファンになったのだ。
狭い劇場の中は水浸しになっている中央を取り囲むようにして丸太が組まれ、観客席にもなっている。天井からは水がジョロジョロと流れ落ちている。奥の方には畳が2枚敷かれている。
お約束として、かなりの水かぶりが予想されるため、最前列にはレインコートが配られた。
特に開始の合図もなく芝居は始まる。国立公園に新婚旅行にやってきた夫婦、潔(スガ死顔)と久美子(セロトニン瘍子)は、あまりに荒れ果てた公園を目にしてケンカになる。そこへ木こり達が現れ、身ぐるみをはがされ、久美子はレイプされてしまう。宿の女将(ボボジョ貴族)に助けられ、初夜を迎えようとするが、潔は12歳以下の女性にしか興奮しないロリコンだったのだ。挙げ句、子供の上履きコレクションと引き換えに久美子を木こり達に売ってしまう。
バカすぎて木の切り方がわからない木こり達は、目がつぶれて鼻が鋭敏になった頭領(スピロ平太)を使ってキノコを探して売ることを始めた。中でも加藤(オメス吉祥寺)は、バイオリンの才能だけはありそうなバカ息子を音楽学校へ入れるため、毒キノコをドラッグパーティーに売って儲けていた。
サドの木こりによって殺されかけた久美子は、頭領に助けられる。久美子のオリモノが、昔の恋人である宿の女将と同じレモンの匂いだったのだ。怖くなって逃げ出した久美子は加藤に捕まり、逆さ吊りにされる。その後いろいろあって、なぜか久美子と女将によるオリモノ対決が始まる。飛び散るオリモノ! 客席頭上の足場を木こりなどが歩き回る。
頭領は木こり達に虐待され、今度は鼻を削がれてしまう。もうレモンのオリモノをかぐことはできない。オリモノをかぐことを、混乱の中で目をつぶされ鼻が発達した加藤のバカ息子に託す。
虐待の限りを尽くされ、潔まで殺された久美子は、切断された潔の首を抱き、加藤の息子にあそこの匂いをかがれながら朽ち果てる。これでおしまい。
すごいストーリーだろぉ? これでもかなりはしょって書いてるんだけど、それでも絡み合ったストーリーなんで、多分どっか間違ってると思う。
ストーリーだけ読むと救いのないアングラ演劇かと思われるけど、全編歌あり踊りありのミュージカルで、かなり見てて楽しい。木の切り方を知らない木こりや、12歳以下しかダメな新郎とか、つい笑ってしまうような設定もあり、立派にエンターテイメントしてるのだ。
目の前の水の中で大暴れ、頭の上を水や血のりに濡れた役者が歩くもんだから、かなり濡れた。俺の目には女将のオリモノが飛んできた(水鉄砲の水みたいだったけど)。
客も大変だけど、やっぱり役者さん達が大変だ。鞭打つシーンとかはかなり本気で叩いてるし、逆さ吊りで歌ったり、狭い舞台でくんずほぐれつ争うので、体はかなり傷ついている。体に大きなアザを作ってる人もいた。それを4日もやるのだから、体力も大変だ。どうか大ケガだけはしないでね。
普通のセリフもあるこれまでと違い、ほぼ全編歌っていたのだが、歌によっては役者のキーが合わずに聞き取りにくいのもあった。でもよくあんだけの歌を作って覚えられるものだな。俺には絶対無理だ…。みんなすげぇや。
額縁形式だった前回のナラクも良かったけど、ゴキコンらしい形式の今回も良かった。終わってからしばらくすると、もう一度見たい! と思うようになる。ナラクはDVDが出てたので買ってきた。
すごい人達のすごいお芝居で100分間楽しませてもらった。こんなすごい人達は尊敬してしまう。次回もぜひまた見に行きたいと思う。
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